摂食障害をやめた経験

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ダイエットと聞けばどちらかと言うと、「挫折」「リバウンド」といった方向を想像しがちだと思います。でも、ダイエットが行き過ぎて拒食症になるとなかなかその食生活をやめられなくなるのです。

 

 

最初は普通のダイエットから始まった

私は20歳の時にダイエットを始めました。最初は普通のダイエット感覚でした。食事の量を少し減らし、なるべく歩くようにするといったごく普通のダイエットでした。

 

 

でも、体重が3Kg、4Kgと落ちていき、今まで履いていたジーンズがぶかぶかになってきたり、友達から「最近痩せてない?」と聞かれるようになると、自分が何か凄い事を成し遂げたような、凄い存在になったような錯覚に陥るようになりました。

 

 

そうなると普通のダイエット生活ではなく、限界に近付く禁欲生活へとのめりこんでいきました。頭の中は痩せる事しか考えていないので、食べる事と運動する事で頭がいっぱいでした。

 

頭の中はカロリーのことだけ

常に口に入れる食べ物のカロリーを気にしていて、その為に栄養士になる勉強がしたいとまで思っていました。スーパーに行くと食料品売り場が気になり、内心「食べてみたいな」と思う食品を手にとっては裏のカロリー表示を凝視していました。

 

 

家族で食事する時も、家族の中の誰よりも自分の量が少なくなくては気が済みませんでした。例えば焼き魚の日は魚の大きさ、分厚さを何回も向きを変えてはチェックし、絶対に自分のが一番小さい魚である事にこだわったりしました。

 

 

自分で食べる量を決めていたので、それ以上に食べる事を勧められると、強要されているようで怒りました。外食は必ず多過ぎるので、最初にどのぐらい残そうかと考えてから食べ始め、一緒に食べている人からそれを指摘されるとかなり不愉快に感じていました。

 

 

運動も暇さえあればするといった感じで、常に身体を動かしていないと余計なカロリーが蓄積されそうで恐怖でした。なので、毎日の通学もほとんど電車に乗らず、何時間もかけて往復していました。時々知り合いに出会い、「何しているの?」と聞かれるとその場から逃げ出したい気持ちになりました。

 

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普通の日常が遠くなった…

こんな生活を続けていると、普通の日常生活は送れなくなります。人付き合いも出来なくなりとても孤独でした。いつも食べ物の事ばかり考えていて、自分の将来、目標などに考えを向ける余裕は全く無くなっていました。人生が転がり落ちている事を感じましたが、一度陥るとなかなかその禁欲生活をやめられません。「こんな事をしていたら自分の人生は台無しになる」と分かっているのに、どうしても「痩せていたい」という気持ちを捨てる事が出来ませんでした。

 

 

やめられたのは子供が欲しいから

どうやってその禁欲生活に終止符を打てたかと言うと、私の場合は「子供が欲しい」という強い思いでした。最も少ない時は20Kg台に突入していたので、勿論生理は完全に止まっていました。自分には結婚も子供を授かる事も無理だと諦めていました。

 

 

でも、友達が結婚していき、子供を授かるのを見るにつれて、「どうしても子供が欲しい」と狂うほど思いました。

 

 

そこからです。心療内科にも通っていましたが、「子供が欲しい」という強い思いから徐々に禁欲生活から抜け出していきました。最初は怖かったし、食べては吐き、食べては吐きの時期もありました。今までブカブカだった服が少しきつくなると又食べられなくなった時期もありました。身体がどこまでも膨張していき破裂するような夢を見る事もありました。

 

 

でも、本当に徐々にですが、禁欲生活をやめられるようになっていきました。そして徐々に体重が増え、「子供が欲しい」と望んでから3年ぐらいで子供を授かる事が出来ました。

 

 

若い時期を無駄にした

それでもまだその時は食べる事への恐怖から完全に開放されていなかったと思います。食事の時間は苦痛でしたし、食べる量にもこだわっていました。

 

 

「完全にやめられたな」と感じるのはごく最近です。20歳から拒食症になり、30歳で出産でき、最近やっとなのです。15年以上も抜け出すのにかかってしまいました。「20代の素晴らしい時期を無駄にしたな...」とは思います。でも、「子供が欲しい」という強い気持ちによって、摂食障害から抜け出す事が出来ました。

 

 

最初は軽い気持ちだったのです。それが一度のめり込んでしまうとこんなに長い時間、恐ろしい事になるとは思ってもいませんでした。私の場合、何とかやめる事が出来たから人生を台無しにせずに済みましたが、一歩間違えると引き返せなくなっていたと思います。私の子供も女の子ですが、私と同じ思いは絶対にさせたくありません。